恋とクリームソーダ





「じゃあアヤが聞いてきてあげようか?それ彼女ですか〜?って」
アヤちゃんが立ち上がる。
「ちょちょ」
慌ててタクヤと私で腕を引っ張って座らせる。
「も〜!」アヤちゃんが腕を振り解く。「なに?ちきってんのか!?」
「落ち着け、そこのギャル。」タクヤが枝豆を食べる。






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「ほらアヤ〜帰るよ〜」


タクヤが机に突っ伏して寝てるアヤを揺さぶって起こす。
「えっもう?アヤまだ飲めます!」
アヤはもうベロベロに酔っていて、タクヤが立ち上がらせるけどフラフラ。


レジに向かう。


タクヤが私に「いいの?」って聞いてくる。カウンターにはまだ葉月がいた。


どうしよう。でも、そんな勇気ない。


「あやべ」タクヤが自分のポケットを触る。「アイコス忘れた。」


さっきいた卓を見る。「ごめん取ってきてくんね?」タクヤの左肩には、ぐでんぐでんになったアヤちゃん。


「あ、うん。わかった」


さっきタクヤが座ってた席に取りに行く。


タクヤが、店を出るときに


「先店出てるね〜!」と、それはそれは大きな声で叫んだ。「花ちゃ〜ん!」


それはそれは大きな声で。


店中に響き渡るくらい。店のみんなが振り向くくらい。
葉月も、振り向いたくらい。