「花ちゃん〜?行くよ〜」


いつの間にか会計を終えていたタクヤに腕を引っ張られる。


「う、うん。」






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それから、何事もなかったかのように日々は過ぎていき、8月。




金曜日の夜。私はユウヤの家にお泊まりに来ていた。




2人で鍋を囲む。


「夏に鍋って・笑」
と2人で笑いながら、でも鍋が一番手っ取り早くていいんだよね、なんて話しながらお酒を飲む。


「今度友達と花火大会行って来るね」


「うん」ユウヤが白菜を食べて、はふ、ってする。「写真送って」


「写真?動画の方が良くない?」


ユウヤが一拍置いて笑う。「違うよ、花火じゃなくて花の写真だよ。」


「あ、私か」
そうかそうか、花火の写真じゃなくて、私の写真、か。


「うん、浴衣とか着るんでしょ?」


「着る〜!楽しみ〜!」


ユウヤがふふって笑う。「よかったね。行ってらっしゃい。」