「このっ…バカ!!何してんだよ!!」


「…あ、え…」


話したこともない、クラスメイト。


不良。そんな言葉がピッタリの人。


きっと、また授業を抜け出して来たんだろうな。呑気にそんな事を考える。


でも、身体は震えていた。


だって、怖かったから。



私、死にたくなかったんだ。


まだ、生きたかったんだ。


震えている身体と目に溜まった涙が、それを主張している気がする。


「…授業、抜け出しちゃ、ダメだよ…」


「そんな呑気な事言ってられっかよ!?お前死ぬとこだったんだぞ!?」


クラスメイトは、私に向かって怒鳴ってくる。


私、死ぬところだったんだ。


「…まあ、ほんと、間に合ってよかったけどさ…」



「逃げ方は沢山あるのに、なんでこんな事したんだよ」