お断りしたはずなのに、過保護なSPに溺愛されています

橘の言葉に、紗良は小さく頷いた。
まだ胸の奥に残るざわめきを落ち着けるように、すくっと立ち上がると、ベッドへと歩を進めて腰を下ろし、足だけを布団の中へそっと滑り込ませた。

そして静かに口を開いた。

「橘さん、今日、休憩取れましたか?」

橘は少し驚いたように眉を上げたが、すぐに表情を和らげて答えた。

「一ノ瀬さんがお休み中に、食事も仮眠も取りました」

紗良はすぐ壁の時計に目をやった。たった三時間ほどしか経っていない。
その短さに驚きながらも、橘の表情からそれが嘘ではないこともわかってしまう。

「橘さん、本当に無理しないでくださいね。松浦さんが来られなくて、橘さんにもいなくなられたら……私、不安で……どこにもいられません」

それは、紗良にとって初めて、心から彼に伝えた正直な「お願い」だった。