お断りしたはずなのに、過保護なSPに溺愛されています

刑事の一人がすぐに端末を取り出し、番号の照会を開始。
別の者は、周辺の防犯カメラ映像を確認するため手配を始める。

河田が「今夜はどうしますか?」というと

「女性警護官の松浦にも連絡は入れてあるが、到着は朝になる」

旗野が「すぐ入れ替えは無理か。なら、お前が適任だ」と一言。橘はうなずき、本部の判断を仰ぐために上層部へ報告の手筈を整えた。

室内に戻ると、ソファで毛布を肩にかけたまま、俯いて震える紗良がいた。
足音に気づき、紗良は顔を上げる。

あの時、松浦に言われた言葉がよぎる。

《ただ守るだけじゃだめ。信頼を得て、心を通わせなさい。それがあなたにできる一番の警護よ》

橘はそれを、やっと理解し始めていた。