お断りしたはずなのに、過保護なSPに溺愛されています

紗良はバッグに汗拭きシートやハンディファンを詰めながら、ふと玄関に目をやった。

航太はすでに靴を履き終え、ドアの前で紗良を振り返っている。
「じゃ、そろそろ行こっか」
「うん」
サンダルのストラップを留めて立ち上がると、航太が自然と手を差し出してきた。

その大きな手に自分の指を預けながら、紗良は少し照れたように笑った。

「今日はいっぱい歩くから、覚悟してね」
「了解。全力で付き合います、我が姫」

夏の光が差す玄関をあとにして、ふたりは並んで外へ歩き出した。