お断りしたはずなのに、過保護なSPに溺愛されています

朝のオフィス。爽やかな陽射しが窓から差し込み、いつものように社員たちが慌ただしく出勤していた。

紗良がデスクに座り、パソコンを立ち上げながらスケジュールを確認していると、ふと廊下のほうが静かになった。

数秒後、ノックの音とともにドアが開き、スーツ姿の岡島が一礼しながら入ってきた。

「本日から復帰いたしました。岡島結菜です。……また、よろしくお願いします」

以前より少しだけ背筋が伸びていて、声も張りがある。けれど、どこかまだ不安げなその瞳に、紗良は柔らかく微笑んだ。

「おかえりなさい、岡島さん。待ってました」

その一言に、岡島の肩の力がふっと抜ける。

「ありがとうございます。……まだ、全部の自信を取り戻せたわけじゃないんですが、自分の弱さとも向き合っていこうと思います」

「それで十分。完璧な人なんていないもの。焦らずに、あなたのリズムで戻ってきてください」

周囲のスタッフたちも、温かな拍手や笑顔で岡島の復帰を歓迎する。

彼女は深く頭を下げ、デスクに向かった。

その背中を見つめながら、紗良は心の中でそっとつぶやいた。

——ようやく、また一歩、前に進めたね。