数日後。
警視庁警護課「第六警備戦術会議室」では、紗良の警護班と株主総会の警備にあたるメンバーが最終ミーティングを行っていた。
モニターに映し出された会場図を前に、課長代理が言う。
「会場は『帝都コンベンションホール 第3会議棟』。出入りは多く、名簿確認も形式的だ。つまり、紛れ込もうと思えば可能と考えて動いてくれ」
室内には張り詰めた空気が流れている。
「所轄の私服警官は“会場スタッフ”の緑の腕章を着ける。それ以外の私服は即確認。手帳の提示を徹底。退避ルートは3本、今日中に全員確認。距離・遮蔽物・導線のリスク、すべて洗え」
橘が手元の資料に目を落とし、松浦が隣で「了解」と応じる。
「配置。対象・一ノ瀬紗良氏の前方に河田、右に松浦、後方に橘、外周は旗野。交代要員は村上と金子。交代は橘が判断する」
「精神的負荷の高い対象だ。警護中の声かけ、距離感にも配慮を忘れずに」
「以上。個別確認は橘と。解散」
椅子が引かれ、警護官たちは静かに動き出す。橘は少し遅れて立ち上がり、資料を手に松浦と短く目を合わせ、無言で頷いた。
警視庁警護課「第六警備戦術会議室」では、紗良の警護班と株主総会の警備にあたるメンバーが最終ミーティングを行っていた。
モニターに映し出された会場図を前に、課長代理が言う。
「会場は『帝都コンベンションホール 第3会議棟』。出入りは多く、名簿確認も形式的だ。つまり、紛れ込もうと思えば可能と考えて動いてくれ」
室内には張り詰めた空気が流れている。
「所轄の私服警官は“会場スタッフ”の緑の腕章を着ける。それ以外の私服は即確認。手帳の提示を徹底。退避ルートは3本、今日中に全員確認。距離・遮蔽物・導線のリスク、すべて洗え」
橘が手元の資料に目を落とし、松浦が隣で「了解」と応じる。
「配置。対象・一ノ瀬紗良氏の前方に河田、右に松浦、後方に橘、外周は旗野。交代要員は村上と金子。交代は橘が判断する」
「精神的負荷の高い対象だ。警護中の声かけ、距離感にも配慮を忘れずに」
「以上。個別確認は橘と。解散」
椅子が引かれ、警護官たちは静かに動き出す。橘は少し遅れて立ち上がり、資料を手に松浦と短く目を合わせ、無言で頷いた。



