朔くんはすごくよくしゃべるようになったと思う。

 わたしは、少しの間、黙って、朔くんの話に相槌を打つ。心臓がときときと鳴るのがわかる。

 いつかはわたしたちも、「お揃いの水筒」どころじゃない関係になってしまうのかもしれないよね。

 でも、それはずっと先の未来。
 わたしたちは、まだ、始まったばかりなんだから。