団らんの余韻が静かに広がり始めた頃、外から届いた風が、茂り始めた葉の匂いをまとってカーテンをすり抜けていく。
「…これから、変わっていくんだね。私たちの毎日も、少しずつ」
美香奈がぽつりと呟く。
「でも、怖くはない」
と美咲が続ける。
「だって隣にいるから。ちゃんと、支えてくれる人が」
涼介と康太は、それぞれの妻の手を握る。強くでも優しく、これまで何度も繰り返してきたように。
「きっと、楽しいことも大変なこともたくさんある。でも、4人で笑って話せば乗り越えられるよ」
涼介の言葉に、誰もがうなずいた。
未来はまだ見えない。
だけど、確かにここにあるぬくもりが、希望の形をしていた。
小さな命を胸に抱きしめながら、二つの夫婦は静かに前を向く。
夏の訪れの中で、また一歩、新しい物語が始まろうとしていた。
────完結
「…これから、変わっていくんだね。私たちの毎日も、少しずつ」
美香奈がぽつりと呟く。
「でも、怖くはない」
と美咲が続ける。
「だって隣にいるから。ちゃんと、支えてくれる人が」
涼介と康太は、それぞれの妻の手を握る。強くでも優しく、これまで何度も繰り返してきたように。
「きっと、楽しいことも大変なこともたくさんある。でも、4人で笑って話せば乗り越えられるよ」
涼介の言葉に、誰もがうなずいた。
未来はまだ見えない。
だけど、確かにここにあるぬくもりが、希望の形をしていた。
小さな命を胸に抱きしめながら、二つの夫婦は静かに前を向く。
夏の訪れの中で、また一歩、新しい物語が始まろうとしていた。
────完結



