翌日の昼休み。
法律事務所の休憩室では、美香奈と美咲が並んでお弁当を広げていた。
「……ねえ、ちょっと、聞いてほしいことがあるんだけど」
美咲が、どこかもじもじしながら切り出す。
珍しく照れた様子の親友に、美香奈は首をかしげた。
「なに?」
「昨日ね、康太くんに……プロポーズされた」
——ぱぁぁぁっ!
美香奈の顔が一気に明るくなった。
「ほんと!? 美咲、すごい!おめでとう!!」
手を取り合って、二人で小さくジャンプする。
職場の休憩室とは思えないテンションだったが、今日は誰も文句を言う者はいない。
「やー、もうね、めっちゃ緊張してたっぽいんだよ、康太くん」
「分かる!絶対そわそわしてたでしょ!」
「そう!もう顔が真っ赤でさ、かわいかった〜!」
美咲は満面の笑みで、左手の薬指に光る指輪を見せた。
シンプルだけど、すごく似合っている。
美香奈も「うわぁ……!」と声を上げた。
「長谷川さんらしいね。派手じゃないけど、すっごく素敵」
「でしょ? もう、うれしくてさ……」
美咲は目尻をぬぐうふりをして、笑った。
そんな美咲を見て、美香奈の胸もじんわり温かくなる。
(大好きな友達が、こんなに幸せそうなんだもん、嬉しいに決まってる)
そして、ほんの少し——
自分もまた、涼介と結婚してよかったな、と改めて思うのだった。
法律事務所の休憩室では、美香奈と美咲が並んでお弁当を広げていた。
「……ねえ、ちょっと、聞いてほしいことがあるんだけど」
美咲が、どこかもじもじしながら切り出す。
珍しく照れた様子の親友に、美香奈は首をかしげた。
「なに?」
「昨日ね、康太くんに……プロポーズされた」
——ぱぁぁぁっ!
美香奈の顔が一気に明るくなった。
「ほんと!? 美咲、すごい!おめでとう!!」
手を取り合って、二人で小さくジャンプする。
職場の休憩室とは思えないテンションだったが、今日は誰も文句を言う者はいない。
「やー、もうね、めっちゃ緊張してたっぽいんだよ、康太くん」
「分かる!絶対そわそわしてたでしょ!」
「そう!もう顔が真っ赤でさ、かわいかった〜!」
美咲は満面の笑みで、左手の薬指に光る指輪を見せた。
シンプルだけど、すごく似合っている。
美香奈も「うわぁ……!」と声を上げた。
「長谷川さんらしいね。派手じゃないけど、すっごく素敵」
「でしょ? もう、うれしくてさ……」
美咲は目尻をぬぐうふりをして、笑った。
そんな美咲を見て、美香奈の胸もじんわり温かくなる。
(大好きな友達が、こんなに幸せそうなんだもん、嬉しいに決まってる)
そして、ほんの少し——
自分もまた、涼介と結婚してよかったな、と改めて思うのだった。



