「なあ、ちょっと相談あるんだけど……」
そう切り出した長谷川康太は、警察署近くの小さなカフェで、涼介と向き合っていた。
相変わらず飾らない笑顔で頼ってくる長谷川に、涼介はアイスコーヒーを一口すすぎながら「なんだ」と短く返す。
「……美咲に、プロポーズしようと思ってて」
その一言に、無口な男の眉がぴくりと動く。だが、すぐに小さくうなずいた。
「いいんじゃないか」
「うん、だろ? でもさー、緊張して死にそうなんだよね」
康太は頭をかきながら笑い、涼介はわずかに口元を緩めた。
結婚したばかりの涼介にとっても、
つい最近味わったばかりの気持ちだったからだ。
「……式場押さえろとか、派手なこと言うつもりはない。指輪と、言葉だけちゃんと伝えられれば、それで十分だと思ってる」
「うん、美咲さんならそういうの、喜びそうだな」
短い言葉を交わしながらも、涼介の声には確かな温かみが宿っていた。
そう切り出した長谷川康太は、警察署近くの小さなカフェで、涼介と向き合っていた。
相変わらず飾らない笑顔で頼ってくる長谷川に、涼介はアイスコーヒーを一口すすぎながら「なんだ」と短く返す。
「……美咲に、プロポーズしようと思ってて」
その一言に、無口な男の眉がぴくりと動く。だが、すぐに小さくうなずいた。
「いいんじゃないか」
「うん、だろ? でもさー、緊張して死にそうなんだよね」
康太は頭をかきながら笑い、涼介はわずかに口元を緩めた。
結婚したばかりの涼介にとっても、
つい最近味わったばかりの気持ちだったからだ。
「……式場押さえろとか、派手なこと言うつもりはない。指輪と、言葉だけちゃんと伝えられれば、それで十分だと思ってる」
「うん、美咲さんならそういうの、喜びそうだな」
短い言葉を交わしながらも、涼介の声には確かな温かみが宿っていた。



