チャラい社長は私が教育して差し上げます!

「マジか?」
「マジです」

「そんな女、初めて見た」

「『明美ちゃん』や『紗耶香ちゃん』や、謎の3人目と一緒にしないでください」

「おまえ、それは彼女達に失礼じゃないか?」

「そうですね。今のは撤回します」

「じゃあ、四股はダメか?」

なに”四股”って? ああ、二股の次の次か。論外だわ。

「当たり前です。二股以上は全部……嫌です!」

「そうか。じゃあ……」

私は、続く社長の言葉に期待をした。『これからは、おまえだけにするよ』みたいな言葉を。

もしそう言われたら、私は社長に抱いてもらいたいと思った。それなのに……

「やめとく。おやすみ」

と社長は言い、私に背を向けてしまった。

「社長、R2020のキーを貸してください!」

「なんで?」
「むしゃくしゃするので走って来ます」

「それはダメだ」
「なせですか? 運転免許証なら持ってます」

「酒気帯び運転になる」
「……確かに」

私は社長に背を向け、社長との隙間を空けて目を閉じた。

ムシャクシャして、モンモンとして、すぐには眠れない、と思ったけど、意外に早く眠ってしまった。疲れてたし、お酒を飲んだからだと思うけど。