チャラい社長は私が教育して差し上げます!

「やめてください!」

私は社長の手を押えた。でも、社長は手の力を緩めないばかりか、顔を私に近付けてきた。私は、ほんの一瞬だけ社長とのキスを受け入れる気持ちになりかけたけど、

「襲わないって、言ったじゃないですか!?」

体を起こし、社長に強く抗議した。

「俺は”弱った女は襲わない”と言ったんだ。おまえは弱ってない。だから俺はおまえを襲う」

え? そうだっけ?
ううん、最初はそう言ってたけど、2回目はそんな事は言ってなかったはずだわ。どうでもいいけど。

「それは社長の勝手です。私の気持ちはどうなるんですか?」

「”社長”じゃないだろ?」
「社長は社長です!」

「まあいいや。おまえだって、ヤルのは好きだろ?」

”ヤル”って……ああ、アレの事よね。
社長って、私をそういう目で見てたんだ。なんか、がっかりだなあ。

「私は、そんな女じゃありません」

「じゃあ、どんな女だよ?」

「私は、愛が無ければ、そういう事はしたくないんです」

「それは矛盾してるだろ?」
「どういう事ですか?」

「あの男とシテただろ。そこに愛はあるんか?」

社長ったら、何かのCMみたいな言い方をした。完全に私をおちょくってるわ。

「聡とは、3年近くシテません」

私はたぶんドヤ顔になってると思う。こんな事でドヤ顔をするのは、どうかと思うけれども。