最期の晩餐

「何もない、何もない‼」

 突然疑いを掛けられ、両手を振りながら焦る隼人。

「慌ててやがる。益々怪しい」

 睨みながら隼人に詰め寄ると、

「急に変な疑惑持たれたら誰だって慌てるでしょ‼ 美知とはまじで何もない。普通に友だち‼ 美知が付き合ってたのは俺じゃなくて、侑汰‼」

 焦りまくった隼人が、美知さんの元彼を暴露していまい、

「オイ‼」

 美知さんに大声で怒鳴られてしまった。

「侑汰くんって、隼人の友だちの女遊びの激しい、あの侑汰くん? え? 大丈夫だった?」

 散々疑っていた美知さんを、今度は心配しだす隼人のお母さん。

「……大丈夫じゃなかったですよ」

 苦々しい顔で答える美知さん。

「何て声を掛けたら良いか分からないけど、ドンマイ」

 今度は美知さんの肩に手を置く、隼人のお父さん。

「だったら、黙ってれば良いと思います」

 案の定、隼人のお父さんの手は美知さんにも払われた。

「落ち込む美知さんを、隼人が慰めて、その後……」

 隼人のお母さんがありがちな展開を口にする。

「えぇ―‼ ヤダヤダヤダヤダ‼」

 思わず隼人のお母さんの胸に飛び込む。