最期の晩餐

「美知さんと何かあったの?」

「その手紙を預かりにホスピスに行った時、亜子といるところをまた奈々未に見られて怒らせてしまったって話をしたら、『またかよ。一回目は隼人の肩を持ってやったけど、二回目はナシ。有り得ない。奈々未を傷つけるような男とは絶交』って言われた」

 隼人の口から伝い聞く美知さんの男前発言に、

「美知さーん‼ 今すぐ会いたい‼ 抱きしめたい‼ 抱きしめられたい‼」

 胸のきゅんきゅんが止まらない。あ、そういえば私も『絶交』って言われてるんだった。でも、居留守使わなかったんだから、無効だよね⁉ やっぱ、美知さん大好きだわ。明日、仕事休みたくないなー。仕事行きてー‼ と美知さんへの思いを馳せていると、

「いいなぁ、美知。俺には『触らないで』なのに」

 同じソファに並んで座っているというのに、隼人と私の間には微妙な空間が空いていた。隼人がその隙間に切なそうに視線を落とした。

「あのさ。ちょっと話を戻すけど、『女友だちの相談にも乗っちゃダメ?』って聞いた時さ、自分だったら許せるかどうか考えた? 私が隼人の知らない男友だちの相談に乗っても、別に気にならない?」

「奈々未、男友だちいないじゃん。さっき自分で言ってたじゃん」

「……チッ」

 隼人の無意識【モテない女認定】に、無意識なのかわざとなのか自分でも判別出来ない舌打ちを鳴らせてしまった。