天才悪女は嘘を見破る2〜王太子の教育係になったはずが溺愛されてます。すべてを奪った義妹一家は自滅しました〜ユアン再会編

「ルシアン様……」
「リリス、探すのに時間がかかってごめんね。喜んでくれたかな?」

 ルシアンの声かけに、アマリリスは行動で答えを返した。

 陶器のようなルシアンの頬へ両手を添えて少しだけ引き寄せつつ、アマリリスはグッと背伸びをする。

 宝石のような琥珀の瞳を閉じて、初めてアマリリスからルシアンに口付けした。

 ルシアンは驚きで両目を見開く。
 アマリリスが喜ぶことは想定していたが、まさか愛しい婚約者から口付けをもらえるとは考えていなかった。

 熟れた果実のような唇が離れ、アマリリスは極上の笑みを浮かべる。

 そこで、アマリリスのブレスレットが光を放った。

 まるで紅蓮の炎と見違えるような、深いブライトピンクの光が大きく広がる。

 アマリリスの赤髪を艶やかに染め上げ、まるで春の女神が舞い降りたようだった。

 ルシアンはアマリリスの柔らかな身体をギュッと抱きしめ、ライバルたちに視線を向ける。

「僕の勝ちだね」

 テオドールもユアンも、ルシアンの執念にも似たアマリリスへの愛を認めるしかなかった。