天才悪女は嘘を見破る2〜王太子の教育係になったはずが溺愛されてます。すべてを奪った義妹一家は自滅しました〜ユアン再会編

「アンネさんは、もう大丈夫なのですか?」
「ええ、おかげさまで。全部暴露してやったから、もうあたしのことまで手が回らないはずよ。これからはのんびり暮らすわ」

 アンネはイクシオ商会でもかなり重要なポジションだったので、辞めたくても許されなかったと話す。

 自由のない暮らしがどんなものか、アマリリスは骨身に染みてわかっている。
 だからこそ、心からアンネの恩赦を喜んだ。 

「恩人であるアンネさんがこうして自由を得られて、私も嬉しいです」
「……恩人ねえ。本当に気付いてないんだ?」
「気付いていないとは……?」

 突然、アンネの声が低くなる。

 アマリリスはアンネの声が女性にしてはハスキーだと思っていた。
 しかし、それよりもさらに低くまるで男性のようだ。

 ルシアンとテオドールは揃って機嫌が急降下し、この空気の変化にアマリリスだけがついていけない。

 すると、徐にアンネが立ち上がり、今まで決して外すことがなかったストールを剥ぎ取った。