天才悪女は嘘を見破る2〜王太子の教育係になったはずが溺愛されてます。すべてを奪った義妹一家は自滅しました〜ユアン再会編

『では、私がこの魔道具で同一の毒薬かどうか調べます。色を口にしたら、部屋に飛び込んできて大丈夫です。アンネさん、通信用の魔道具に問題はありませんね?』
『ええ、もちろんよ。超小型化したこの魔道具を耳に嵌めれば、通話状態になるわ。自動的に魔力を感知して通話が始まる仕様だから安心して』

 アンネが持つのは、耳の穴に差し込むように使う最新の魔道具だ。
 今回の計画のためにイクシオ商会で取り寄せたと笑っていた。

『じゃあ、屋敷の使用人たちの避難と、カーヴェル公爵の私兵を抑えるのは第五騎士団に任せよう。僕とテオドールはアマリリスたちを密かに護衛するから』
『リリス、俺たちがプレゼントしたブレスレットも忘れるなよ』
『わかりました。ところで、私に隠し事をしている理由を教えてもらえませんか?』

 アマリリスはルシアンとテオドールの態度に、ずっと違和感を感じている。

 テオドールとは視線が合わないし、口元や鼻を触る仕草が散見された。

 ルシアンは逆にいつもよりジッとアマリリスを見つめてきて、わずかに口調が早い。

 短くため息をついたテオドールが、申し訳なさそうにアマリリスに話した。

『隠し事、というか機密事項で言えないことはある』
『相手がカーヴェル公爵だからね。僕もリリスに聞かせられないことがあるんだ』

 テオドールに続いてルシアンも隠し事があると認める。

 アマリリスに嘘は通じないとわかっているから、ふたりは素直に話した。