アマリリスにとっては退屈でつまらない時間だが、彼の警戒心を解くためなので仕方なく興味深く聞いているふりをする。
承認欲求の強い人物は往々にして自慢したがりなのだ。その話を真剣に聞く相手に嫌な感情は抱かない。
(これでかなり好意的な印象に変わったはずよ。次は……)
アマリリスはカーヴェル公爵の心の壁を崩すため、さらに追撃する。
「ふむ。其方がプラジャーク王国の民でないのが口惜しいな。小国とはいえ十分な待遇を約束するから、こちらに来てみないか?」
「私はフレデルト国王に忠誠を誓っております……ですので、少し考える時間をいただきたいですな」
「よかろう。心が決まったならアンネを通して知らせよ。いつでも歓迎するぞ」
「なんと、それほど……! お誘いいただき、ありがたき幸せにございます」
王族からの賛辞と称賛、さらには承認欲求を満たすような誘い文句。
これらの言葉で、カーヴェル公爵はニコニコと満面の笑みを浮かべ浮かれている。
しっかりと深くソファーに腰掛け、身を乗り出して話をしていた。
その中で手のひらをアマリリスに向けて装飾品の説明をしていたし、大きく手を広げてテーブルの上に乗せている。
(――もう私に警戒心はないわ。王族から承認されてよほど嬉しかったのね)
承認欲求の強い人物は往々にして自慢したがりなのだ。その話を真剣に聞く相手に嫌な感情は抱かない。
(これでかなり好意的な印象に変わったはずよ。次は……)
アマリリスはカーヴェル公爵の心の壁を崩すため、さらに追撃する。
「ふむ。其方がプラジャーク王国の民でないのが口惜しいな。小国とはいえ十分な待遇を約束するから、こちらに来てみないか?」
「私はフレデルト国王に忠誠を誓っております……ですので、少し考える時間をいただきたいですな」
「よかろう。心が決まったならアンネを通して知らせよ。いつでも歓迎するぞ」
「なんと、それほど……! お誘いいただき、ありがたき幸せにございます」
王族からの賛辞と称賛、さらには承認欲求を満たすような誘い文句。
これらの言葉で、カーヴェル公爵はニコニコと満面の笑みを浮かべ浮かれている。
しっかりと深くソファーに腰掛け、身を乗り出して話をしていた。
その中で手のひらをアマリリスに向けて装飾品の説明をしていたし、大きく手を広げてテーブルの上に乗せている。
(――もう私に警戒心はないわ。王族から承認されてよほど嬉しかったのね)



