天才悪女は嘘を見破る2〜王太子の教育係になったはずが溺愛されてます。すべてを奪った義妹一家は自滅しました〜ユアン再会編

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 ルシアンとアマリリスがお忍びでカーヴェル領へ向かってから、カッシュには平和な時間が訪れていた。

(ああ、今日も平和だ。無茶振りのない穏やかな日々。ゆっくり食事が取れて、休日は婚約者ともデートができるなんて……)

 カッシュは今、婚約者とデートをしながら、ささやかな幸せを噛みしめている。

「カッシュ様? どうかされたのですか?」
「いや、ごめん。君とのデートが幸せでつい」
「まあ、そうでしたの! わたくしもとっても幸せですわ」

 カッシュは婚約者であるミーナ・ヘインズ伯爵令嬢と、ゆったりとした甘い時間を過ごしていた。

 先月オープンしたというカフェは苺のスイーツが豊富で、ずっとミーナが来店したいと言っていたのだ。

「遅くなったけど、やっとこの店にミーナを連れてくることができたよ」
「カッシュ様は政務でお忙しいでしょうから仕方ありませんわ。たまにはわたくしを優先してくださると嬉しいですけど……」

 仕事に理解を示しつつもかわいいおねだりをする婚約者に、トストストスッとカッシュの心に矢が刺さる。