兄の言葉にトゲを感じるのは

この街あたり一帯を占める

最強暴走族『Black Rose』の総長なのだ

『お兄ちゃんこそ学校は?』

私は眠たい目を擦りながら、下の階へおりていく

『あ、後で行く。乃愛瑠が起きてこねぇから、起こしてから行こうと』

本当に私の兄はシスコンだな

『乃愛瑠、髪やってやるから歯、磨け。あと顔も洗え』

兄はこう見えてすごく手先が器用

『ありがとー』

この時の私はギャルじゃなく

言うならば清楚系?

黒髪ロングなのだ

『ほら出来た』

器用な手を使って兄は私の髪の毛を結んでくれた

『私より綺麗なんですけど、美容師目指せばいいのに』

『ぶはっ、ヤンキーに美容師似合わなくねぇ?』

私のイメージじゃあチャラくて金髪お兄さんがテキパキ器用に仕事をこなしていってるイメージ