【番外編】イケメン警察官、最初から甘々でした。

落ち着いた照明のフランス料理店。
クリーム色の壁にやわらかな間接照明が灯る個室で、
美香奈は、緊張からかモーブピンクのワンピースの裾をそっと握りしめていた。

ラメの光沢がかすかに揺れて、彼女の肩は小さく震えていた。

「そんなに緊張しないで」

隣に座る涼介が、そっと彼女の手の上に自分の手を重ねた。

その温もりに、美香奈は深く息を吸い込み、大きく吐いた。
たったそれだけのことで、ほんの少しだけ心がほぐれる。

そこへ――

「遅くなってごめんなさい」

神谷弘信とその妻・恵が現れ、席に着いた。

恵は、美香奈の強張った表情を見て、ふふっと笑う。

「大丈夫よ、私たちはね、ふたりの結婚を心から祝福しているんだから」

その言葉に、弘信も目を細めてうなずいた。

「涼介、美香奈さん、本当におめでとう。
涼介が誰かを心から大切に思って、幸せになってくれることが、
親として一番の願いなんだよ」

美香奈がぺこりと頭を下げると、今度は恵がからかうように言う。