朝礼の終盤。
いつものように捜査一課の署員たちが整列し、
篠宮課長がいつもの調子で進行していた。
だがその最後――少しだけ、言い回しが変わる。
「……それから最後に、ひとつ私から伝達がある。
神谷警部補から“私的な報告”があるそうだ」
その言葉に、一気に室内の空気が変わった。
神谷涼介は、明らかに動揺していた。
一歩、前に出た瞬間から、署員たちの視線がじりじりと集まってくる。
(やっぱ……恥ずかしい……)
内心そう思いながらも、神谷は深呼吸を一つして、前に出る。
「……お時間いただきます。神谷です」
一礼して、顔を上げた瞬間――
先輩刑事たちの、どこかニヤけた表情が一斉に飛び込んできた。
「えー……私事で恐縮ですが、来月……6月15日をもちまして、
かねてよりお付き合いしていた方と入籍することになりました」
瞬間――
「おおおぉーーーっ!!」
「やったな!神谷!」
「お似合いだと思ってたよ~!」
あちこちから拍手と歓声が沸き起こる。
それを聞いた神谷の顔は、
真面目な表情を保っていたものの――
見る見るうちに、耳から首元まで真っ赤になっていった。
「えっ……うわ、顔、めっちゃ赤いじゃん!?」
「神谷さんって、照れるとこうなるのね~」
「課長、うちのクールな神谷が崩れてます!」
ざわざわと沸き立つ声。
それを受けた篠宮は涼しい顔でこう言った。
「おい、静かにしろ。……って言っても、無理だなこれは」
周囲が笑いに包まれるなか、
神谷は深く頭を下げた。
「……ありがとうございます。
今後も仕事においては一層精進して参りますので、どうぞよろしくお願いいたします」
その言葉には、誠実さと決意、
そして――ほんの少しの照れが、こもっていた。
報告が終わったあとの休憩時間。
「いや~、あんな神谷さん、初めて見たよ」
「ちょっと可愛かったな……あの赤さ」
廊下のあちこちで、まだ笑いが続いていた。
だが、誰もが心から祝福していた。
無口で頼れる神谷が、心から愛した人と――
これから人生を共に歩むのだという事実を。
いつものように捜査一課の署員たちが整列し、
篠宮課長がいつもの調子で進行していた。
だがその最後――少しだけ、言い回しが変わる。
「……それから最後に、ひとつ私から伝達がある。
神谷警部補から“私的な報告”があるそうだ」
その言葉に、一気に室内の空気が変わった。
神谷涼介は、明らかに動揺していた。
一歩、前に出た瞬間から、署員たちの視線がじりじりと集まってくる。
(やっぱ……恥ずかしい……)
内心そう思いながらも、神谷は深呼吸を一つして、前に出る。
「……お時間いただきます。神谷です」
一礼して、顔を上げた瞬間――
先輩刑事たちの、どこかニヤけた表情が一斉に飛び込んできた。
「えー……私事で恐縮ですが、来月……6月15日をもちまして、
かねてよりお付き合いしていた方と入籍することになりました」
瞬間――
「おおおぉーーーっ!!」
「やったな!神谷!」
「お似合いだと思ってたよ~!」
あちこちから拍手と歓声が沸き起こる。
それを聞いた神谷の顔は、
真面目な表情を保っていたものの――
見る見るうちに、耳から首元まで真っ赤になっていった。
「えっ……うわ、顔、めっちゃ赤いじゃん!?」
「神谷さんって、照れるとこうなるのね~」
「課長、うちのクールな神谷が崩れてます!」
ざわざわと沸き立つ声。
それを受けた篠宮は涼しい顔でこう言った。
「おい、静かにしろ。……って言っても、無理だなこれは」
周囲が笑いに包まれるなか、
神谷は深く頭を下げた。
「……ありがとうございます。
今後も仕事においては一層精進して参りますので、どうぞよろしくお願いいたします」
その言葉には、誠実さと決意、
そして――ほんの少しの照れが、こもっていた。
報告が終わったあとの休憩時間。
「いや~、あんな神谷さん、初めて見たよ」
「ちょっと可愛かったな……あの赤さ」
廊下のあちこちで、まだ笑いが続いていた。
だが、誰もが心から祝福していた。
無口で頼れる神谷が、心から愛した人と――
これから人生を共に歩むのだという事実を。



