静かな部屋に、涼介の心地よい呼吸音だけが響いていた。
美香奈はソファに座ったまま、ぼんやりと窓の外を見つめていた。
(今どきの警察官って……モラルが高いってだけじゃない)
美香奈は出張中の出来事や、菅沼とのやりとりを思い返していた。
あのとき、すでに涼介に情報が伝わっていたのだとすれば──
(高度に結びついた情報ネットワーク……)
それは警察の中で、あるいは関係機関の間で張り巡らされた、
ある種の“相互監視”とも言えるシステム。
安心なような、だけどちょっぴり怖いような。
警察官という世界に身を置く彼らは、その網の中で生きている。
しかも、それが彼らの間だけにとどまらず、
時に自分のような存在にまで及んでくるということを──
今回、美香奈は肌で知った。
「……私って、盗聴器でもつけられてるのかな」
思わずつぶやいた言葉に、隣の涼介が軽く笑った。
「わざわざそんなことしなくても、顔を見ればわかるよ」
そう言って、いつもの自信満々な目で見つめ返す。
「なんか隠してるなって。俺、今まで何人の被疑者から
重要な供述引き出してきたと思ってるの?」
その得意げな顔に、美香奈は思わず吹き出し、
両手で顔を覆った。
「……取り調べはやめてください……!」
まるで捜査官と容疑者のようなやりとり。
でもそれは、ただの冗談で、ただの二人の距離感。
涼介はそっと美香奈の手を取り、そのまま自分の胸に引き寄せた。
「でも、全部言ってくれてありがとう。俺、ちゃんと信じてるから」
美香奈は、胸の鼓動を聴きながら、
この“見透かされる感じ”もまた、嫌いじゃないと思った。
美香奈はソファに座ったまま、ぼんやりと窓の外を見つめていた。
(今どきの警察官って……モラルが高いってだけじゃない)
美香奈は出張中の出来事や、菅沼とのやりとりを思い返していた。
あのとき、すでに涼介に情報が伝わっていたのだとすれば──
(高度に結びついた情報ネットワーク……)
それは警察の中で、あるいは関係機関の間で張り巡らされた、
ある種の“相互監視”とも言えるシステム。
安心なような、だけどちょっぴり怖いような。
警察官という世界に身を置く彼らは、その網の中で生きている。
しかも、それが彼らの間だけにとどまらず、
時に自分のような存在にまで及んでくるということを──
今回、美香奈は肌で知った。
「……私って、盗聴器でもつけられてるのかな」
思わずつぶやいた言葉に、隣の涼介が軽く笑った。
「わざわざそんなことしなくても、顔を見ればわかるよ」
そう言って、いつもの自信満々な目で見つめ返す。
「なんか隠してるなって。俺、今まで何人の被疑者から
重要な供述引き出してきたと思ってるの?」
その得意げな顔に、美香奈は思わず吹き出し、
両手で顔を覆った。
「……取り調べはやめてください……!」
まるで捜査官と容疑者のようなやりとり。
でもそれは、ただの冗談で、ただの二人の距離感。
涼介はそっと美香奈の手を取り、そのまま自分の胸に引き寄せた。
「でも、全部言ってくれてありがとう。俺、ちゃんと信じてるから」
美香奈は、胸の鼓動を聴きながら、
この“見透かされる感じ”もまた、嫌いじゃないと思った。



