電話越しに、長谷川のテンションがぐんぐん上がっていくのが手に取るようにわかった。
「へえー!佐藤美咲さんっていうんですね!?すごくしっかりしてて明るくて…って、美香奈さんのご友人なら絶対素敵な方だ!いやあ、楽しみだなあ〜!それで、連絡はどんな感じで取れば…?」
美香奈が落ち着いた声で一つひとつ説明すると、長谷川は「了解っす!」と元気よく返事をし、その後も電話越しで飛び跳ねてるんじゃないかってほど興奮していた。
「美香奈さん、さすが幸福の女神です!本当にありがとうございます。このご縁、必ずものに──」
「──ピッ」
その言葉の途中、涼介が無言で手を伸ばして、スマホの通話終了ボタンを押した。
美香奈は思わず「あっ」と声を上げ、涼介の方を見たが、そこには涼しい顔をした彼がいた。
その瞬間、堪えられなかったように、美香奈はくすくすと笑い出す。肩を震わせながら、涼介の腕に頭をぽすっと乗せて、
「……あれ、絶対まだ喋りたかったでしょ……」
涼介は無言のまま、どこか不機嫌そうに視線を逸らしたが、耳がほんのり赤く染まっているのを、美香奈は見逃さなかった。
「へえー!佐藤美咲さんっていうんですね!?すごくしっかりしてて明るくて…って、美香奈さんのご友人なら絶対素敵な方だ!いやあ、楽しみだなあ〜!それで、連絡はどんな感じで取れば…?」
美香奈が落ち着いた声で一つひとつ説明すると、長谷川は「了解っす!」と元気よく返事をし、その後も電話越しで飛び跳ねてるんじゃないかってほど興奮していた。
「美香奈さん、さすが幸福の女神です!本当にありがとうございます。このご縁、必ずものに──」
「──ピッ」
その言葉の途中、涼介が無言で手を伸ばして、スマホの通話終了ボタンを押した。
美香奈は思わず「あっ」と声を上げ、涼介の方を見たが、そこには涼しい顔をした彼がいた。
その瞬間、堪えられなかったように、美香奈はくすくすと笑い出す。肩を震わせながら、涼介の腕に頭をぽすっと乗せて、
「……あれ、絶対まだ喋りたかったでしょ……」
涼介は無言のまま、どこか不機嫌そうに視線を逸らしたが、耳がほんのり赤く染まっているのを、美香奈は見逃さなかった。



