【完】オキナグサに愛を込めて



話を続けようとしていた所に、

───キーンコーンカーンコーン

と、HRを知らせるチャイムがなった。


「あー残念。エマ後で絶対聞かせてね!」


絶対を強調してシホは自分の席へ戻って行った。


……HR中も授業中も今日はなんにも頭に入ってこなかった。


無意識に考えるのは昨日のこと。
倉庫で楽しく話したことや、レンさんの家に行ったこと…。


改めて考えてもやっぱりありえない。


それに、

「2週間後また倉庫に呼ぶから」


レンさんのあの言葉が何度も頭の中を木霊する。