私は現れる道を思うままに進んでいた。

方向音痴で、学校の中ですら迷うことが多々あるのに、不安に駆られたときに、そうしてしまう。

そうすると、現実から離れられて、少し心が落ち着くから。


蕾ちゃんと会った時も、今みたく適当に道を歩いてた時だったな、と思い出す。


二人は今、私のこと、どう思ってるんだろ。

勝手に来なくなって、逃げて、怒ってるんだろうな。

いや、私のこと、なんか。

私の事なんか忘れて、二人で笑い合ってて、欲しいな。

いや、自分がその姿を見たら、泣くのはわかってる。

そうなってないだろうって、そうなってることを願いながらも、信じてる。

自分はいったい、どうなりたいんだ。自分でもわからない。考えれば考えるほど、分からなくなって、涙が流れてくる。

本当は、分かってる。

蕾ちゃんも、若葉さんもそんなことしないって。

私のことを、何度も何度も助けてくれて、本当にいい人で。

私が、一人になって、悲観的になって、寂しくなって、怖くなって、ただただ逃げちゃっただけ。

2人は何も悪くない。

ありがたいって、心の底から思ってる。

蕾ちゃん。

私が変なこと言っても、毎回、楽しそうに聞いてくれて、話が止まっても、まとまるまでせかさずにちゃんと待ってくれて、嬉しかった。

若葉さん。

私が、困ってるといつも気を使ってくれて、いっつも元気に励ましてくれて、私が大学生活、楽しく送れてたのは、本当に若葉さんのおかげ。

ありがとう。


2人に、この気持ち、伝えたいけど、その勇気が。

怖いんだ。拒絶されることが。


でも、あの2人をもう失いたくはない。

拒絶されるようなことをしたのはわかってる。

勝手に逃げて、被害者面。

怖いけど、二人と話してた日々がものすごく愛おしくて、恋しい。