嘘恋〜きっとあれは嘘じゃなかった〜


そして気づけば、「いつメン」と呼ばれるグループにまで入っていた。

そのグループには、かおちん、しずく、そして大輝がいた。

当時、大輝はかおんのことが好きだった。そんな気がしていた。
だけど、私は彼と話すたびに、ほんの少しずつ、心を奪われていった。

あのとき勇気を出して話しかけなければ——
きっと、何も始まらなかった。

全部の始まりは、あの一言だったんだ。