「コンビニより山奥の方が
いいんじゃないですか」
「ちょっ…さっくん、こわいから!
姨捨山?!捨てないで!
俺まだ現役だから」
や、やばい!山まで行く?!
そこまで行ったら私が困る!
「朔さん!
私もコンビニで停めて欲しいです」
「木葉ちゃんまで!」
「おめ、嫌がられてんの、
わかんねーの?」
「そんなことないよね?
木葉ちゃん?」
いや、私は戻ってサンダルを回収したいだけだーっ!
「山奥行くまでにこいつを野放しにできっかよ。
朔、入れ」
「草詰さんが言うならそうしましょう」
コンビニには似合わない高級車が入ってきて、
驚いた客たちが二度見している…
「草詰は降りなくていいから待ってろ」
雷はそう言って車から降りると
太陽が座っている側のドアを開けようとした。
が、太陽が鍵をかけている。
朔さんがすぐに察して解錠すると、
すかさず雷がドアを開けて太陽を引きずり下ろした。



