1時間ほど前……
「えぇ?!
君たち二人で出掛けるの?!」
土曜日の朝、
私と雷が家を出ようとすると、
朝のランニングから戻ってきた太陽と
玄関で鉢合わせた。
「家具を探しに。
私が破壊したから…」
「そんなのデザイナーに任せたらいいのにー。
ってか木葉ちゃん、その服似合うね。
かわいい」
「ありがとう」
「やらしい目で見んな、太陽。
あと家事はやっとけよ」
「ちょっとー、
俺とさっくんが料理できないの
知ってるでしょ?
俺たちの中で唯一家庭的なのが
雷なんだからー」
「できねーのに草詰が作った飯
残すとかクズだな。
はぁ…作れねぇならデリバリーでも頼めや」
雷が私の肩を抱いて、
太陽の前を通りすぎようとした。
「ちょっと待って!
木葉ちゃん、食事のことはほんとにごめん!頑張るから」
「人が一生懸命作ったもンを
頑張って食うな。
ふつーに美味しく食え」
雷が言った。
「あー、うんうん!
そうするから。ね?許して。
ほら、卵スープもちゃんと飲んだでしょ?」
「……」
「あれ?木葉ちゃん?」
なんだろうこの感じ。



