「離れて、とか聞こえました。
兄さん、何をしたんですか?!」
あぁ!なんか、誤解が…!
「卵スープ作ってもらっただけ」
「信じられません。
そんな姿で卵スープを飲みません。
…雷兄さんを呼びます」
「待ってさっくん!やめて。
俺コロされちゃうよ」
「殺されたらいいんです。
太陽兄さんは草詰さんを
なんだと思ってるんですか?
どうせ本命彼女にフラれたから
忘れたくてここに来たんでしょう?
彼女をそんなことに利用しないでください」
「………!」
朔さんの言ったことは図星だったようで、
太陽は何も言わずうつむいた。
「草詰さん。
この人はこういう人なんですよ。
さっき家に着いたら、
太陽兄さんの車の左側、派手に擦ってました。
失恋した時、いつもこうなるんです。
いつもならどこかの女の子とホテルにいって朝帰りですが、
今日は夜に帰宅してた。
草詰さん目当てでしょうね」



