い、医者なの?!
何の専門かわからないけど、
こんなきれいなお顔の
先生に診てもらうの緊張するな…
絶対ファンの患者いるでしょ…
「太陽兄さんは放っておけばいいです。
そんなことより、夕食は?」
「あ…それは…」
と、ここで私は思い出した。
なぜここにいるかを!
夕食のレシピをネット検索するため!
という理由を説明したら、
彼は首を横に振りながらため息をついた。
「スマホがないなら買ったらどうですか?
あんなにブランド品ばかり買えるなら
そのくらいのお金ありますよね?」
それがないんだ!
なんなら借金があるんだ!
…とは言えない。
「あれを買ったので
もうお金なくなったんです」
「全財産使ったってことですか?」
「はい…(全財産というか借りたお金)」
「はぁ……あきれた人ですね。
そういう先のことを考えない人たち、
僕は理解できません」
そんな、蔑んだ目で見ないでー(泣)
自分がとんでもなくバカな人間に感じるじゃん!
バカなのかもだけど。
「売ったらどうですか?
身に付けてたもの全部」
……あ、なるほど!!
「今日は僕のタブレットを貸すので、
さっさと夕食を作って下さい」
結局、冷蔵庫にあった材料をレシピサイトで検索して、
動画を見ながら作っては見たけど…
「なんだこれ」
なんでお手本とこんなに見た目が違うんだ?
これを出すのは申し訳ない。
でも出すしかない。
「おー!」
「何ですかこれ?」



