ご主人様は糖度高めの三つ子様


出来る気がしない!
でもやらない選択肢はない!
わかってる!

とりあえず明日の朝にそなえて、
お風呂に入って寝よう。



*
翌朝。
ちゃんとマニュアル通りに動いてみる。
朝5時に起きて着替えたら、
朝食の材料を調達する。

しかし、なんと、
指定のパン屋に行ってみたら臨時休業していた。

「そんなぁ…!!」

仕方なく24時間営業のスーパーでクロワッサンを買った。

しかし、時計を見るともう7時前。
長男の朝食は六時半だったような。
まずい!


家に戻ったはいいけど、
肝心のキッチンが見当たらない!
この四階建てマンションの全部の部屋なんて
突然覚えられるわけないし、
そもそも私の部屋しか案内されてない。


配達されたことりちゃんたまご6コ入りパックと
買い物袋を手に持ったまま家中走り回る。

そうだ!マニュアル!

急いで自分の部屋に戻りページをめくる。

「ってゆうか、
ペーパーレスの時代に辞書みたいなマニュアル本って…
デジタル版はないの?」

文句を言いつつ、これだけが頼り。

そして、答えは
食事の最終ページにあった。