ホテルを出ると電車に乗り、市内電車に座るとゆっくり街並みを見ながらしばらく揺られる。
電車をおりて10分ほど歩くと詩織の実家に到着した。
「普通の家ですが、どうぞ……あれ?閉まってる……」
「えっ?」
詩織はスマホを出して母親に電話をした。
「着いたじゃけんど?うん、うん、わかった」
スマホを切ると
「慶太くん、カフェで時間潰そう」
と詩織が言った。
「出かけてたんだ」
「妹達のオープンキャンパスに行ってたんだけど、事故渋滞みたい」
「大学かぁ」
「うるさい妹だけどびっくりしないでね、赤崎慶太のファンだから」
「俺の?嬉しいじゃん」
詩織の妹は高校三年生で部活はバスケ部、双子で名前は香央(かお)と沙央(さお)
詩織に似て運動神経は抜群らしい。
30分ほど待つと母親から連絡が入り詩織達は家に行った。
玄関を入るとバタバタと足音が聞こえてそっくりな顔のショートカットの双子が2階から降りてきた。
『赤崎慶太!』
「お、おぅ」
「こら、呼び捨てにしない、赤崎さんでしょ」
詩織が家にあがり慶太を案内した。
「赤崎慶太です」
慶太は母親に挨拶をした。
『本物だぁ』
双子ってこんなにハモるのか?
慶太はソファに案内されて詩織と並んで座った。
香央と沙央は2人の前に座る。
「かっこいいですね」
「あ、ありがとうございます」
「サイン下さい!」
香央が色紙とマジックを出してきた。



