純愛×未満

階段を駆け上がって、ここは二階。

はしっこの教室から、歩きながら中を(のぞ)く。

先輩。
先輩。

水曜日以外は、会えませんか?
二時間目以外は、一緒にいられませんか?

恋なんて、もう教えてくれなくたっていいよ。

その先の行為だけをいくら重ねても、分からないことだらけ。

でも、あたしはいつでも先輩に会いたい。

「あっ……」

三番目に覗いた教室の窓際に、先輩の姿を見つけた。
すぐ隣には、女の子。

彼女が先輩の耳に口を近付けて、ひそひそ話をした後にふたりで笑って……。

とても幸せそう。

先輩、叶うなら、もう一度聞きたい。
彼女がいるのに、あたしと保健室で会うのは、何で?

先輩を見ると、いつも胸の中が変な音を立てるんです。

──その日を境に、あたしは保健室に行くのをやめた。