純愛×未満

「先生、保健室にいないなんてめずらしいね?」

「何言ってんの。私だって、トイレくらい行きます」

「あはっ」

バレているわけではないと分かっていても、怒られそうな気がしてソワソワする。

早く離れたくて、あたしは何も喋れない。

「あとは、水曜日も保健室空ける時間が多いから、ケガには気をつけてね」

……う。

やばいやばいやばいやばい。

心臓、早鐘みたいなんですけど。

「そうなんだ。水曜日って、何かあるんですか?」

そういえば、あたしもその理由は知らないや。
なんなんだろう?

「水曜日はね、職員室から先生方が誰もいなくなる時間があるの。だから、私がその間に留守番してるのよね」

なるほど。

「ゆーちゃん先生、一番暇だと思われてるんだね」

「こら、言ったわね。でも来週からはいるから、遠慮なくケガしてくれていいからね」

ニッコリ笑顔が、あたしにも向けられる。

――先輩に、会えない……?