部屋の中は、いつもどおり。
仕事の資料を開いて、コーヒーを入れる。
テレビの音が響き、パソコンの画面に資料が並ぶ。
なのに――
その“いつもどおり”が、どこかよそよそしい。
(私の感覚が、過敏になってるだけ?)
風の音が聞こえるたびに、振り返る。
インターホンのモニターを、何度も確認する。
(……でも、きっと大丈夫。神谷さんたちが見てくれてる)
そう言い聞かせるように、ブランケットを膝にかけた。
けれど、目の端がふと、カーテンの隙間を見つめてしまう。
美香奈にはまだ気づけない、その“気配”は、確かに近づいていた。
仕事の資料を開いて、コーヒーを入れる。
テレビの音が響き、パソコンの画面に資料が並ぶ。
なのに――
その“いつもどおり”が、どこかよそよそしい。
(私の感覚が、過敏になってるだけ?)
風の音が聞こえるたびに、振り返る。
インターホンのモニターを、何度も確認する。
(……でも、きっと大丈夫。神谷さんたちが見てくれてる)
そう言い聞かせるように、ブランケットを膝にかけた。
けれど、目の端がふと、カーテンの隙間を見つめてしまう。
美香奈にはまだ気づけない、その“気配”は、確かに近づいていた。



