イケメン警察官、感情ゼロかと思ったら甘々でした

震える指先で、着信を取る。

「……もしもし……神谷さん……」

かすれた声が、喉の奥からやっとこぼれた。

『橋口さん? どうしました、声が――』

「っ……私、今……誰かに、襲われて……っ」

言いながら、自分でも驚くほど涙がこぼれ落ちていた。

恐怖と痛みと、声にならないほどの不安が、胸の奥で暴れていた。

『今どこですか? 場所を教えてください』

「自宅近くの……交差点の手前、フェンスのところ……」

『わかりました。すぐ向かいます。絶対に動かず、その場にいてください』

神谷の声が低く、鋭く変わった。

普段の穏やかなトーンではない。
そこには、怒りと焦り、そして――何よりも、強い決意が宿っていた。

『もう大丈夫です。……絶対に、俺が行きますから』