イケメン警察官、感情ゼロかと思ったら甘々でした

電話を切ったあとも、しばらく胸のあたりがざわついていた。

“ちゃんと、がんばってますね”

ただそれだけの言葉。
でも、それが美香奈の中で、深く優しく響いていた。

(私は、あの人に見てもらいたいんだ)

無意識に、そう思っている自分に気づく。

仕事をしているところも。
頑張っているところも。
ときには、泣きそうになっているところも――全部。

(どうして、こんなふうに思うんだろう)

まだはっきりとした“好き”とは違うかもしれない。
でも、彼の存在が、日に日に大きくなっているのは確かだった。

(あの人が、今日も来てくれる)

その事実が、何よりも心強かった。

携帯の画面に残る、着信履歴。
その文字列を、指先でそっとなぞる。

(……神谷さん)

名前を呼んだだけで、胸の奥に温かな灯がともった。