イケメン警察官、感情ゼロかと思ったら甘々でした

美香奈は、久しぶりにスーツに袖を通した。

駅までの道のりは、どこか違って見えた。
少しずつ、日常が戻ってきたことを実感する。

事務所に入ると、真木弁護士がコーヒーを片手に声をかけてきた。

「おかえり、橋口さん。無理してないか?」

「はい、なんとか……昨日も、警察の方が来てくれて」

「そうか。あの交番の、無口だけど頼りになりそうな彼か」

「……ええ」

言葉を交わすうちに、自然と頬がゆるむ。

「橋口さん、今回のことで、何か思うところは?」

「……もし、私と同じような思いをしてる人がいたら、少しでも支えになりたいなって……。
警察と連携して、相談窓口とか、法的な支援の仕組みとか……そういうの、もっと知っていけたらって思いました」

真木は一度コーヒーを置き、ゆっくりとうなずいた。

「それはいい考えだな。力になれることがあれば、遠慮なく言ってくれ」