イケメン警察官、感情ゼロかと思ったら甘々でした

“見てるよ。”

その文字は、まるで呪いのように、紙の上でじっと美香奈を見返していた。

たった五文字。
けれど、それは昨日までの“気のせいかもしれない”という逃げ道を、完全に断ち切った。

(これ……もう、ただの偶然とか、冗談じゃ済まされない)

手が震えた。
足元がわずかに揺れた気がして、玄関の壁にもたれる。

これは警告。
あの不審な視線。ポスト。マットのズレ。

全部が――つながっている。

頭の中で神谷の声が蘇る。

“何か変だと思ったら、また連絡してください”

その言葉だけが、今の自分を支えていた。

(どうしよう……また、連絡してもいいの?)

でも、迷う時間はあまりなかった。

“次は、もっと近くにいるかもしれない”
その想像が、喉の奥をひりつかせた。