イケメン警察官、感情ゼロかと思ったら甘々でした

翌朝、アラームの音がいつもより大きく感じた。

身体はちゃんと眠っていたはずなのに、心はずっと緊張していたのだろう。
目の奥が重たくて、起き上がるのに時間がかかった。

(“近くにいます”……あれ、本当に私に向けた言葉だったんだろうか)

何度も自分に問い直してみる。
でも、そんな都合のいい偶然が、何通も続くはずがなかった。

あの封筒の存在だけが、自分の不安を裏付けていた。

(……行こう)

カーテンの隙間から差し込む朝の光を背に、美香奈は小さくつぶやいた。

“また何かあったら相談してもいいですか”
神谷の前で言ったあの言葉が、今、ゆっくりと現実になろうとしていた。

自分から頼るのは、苦手だった。
弱さを見せるのも、訴えるのも、得意じゃなかった。

けれど今は、それを必要としている。

(神谷さんになら、話してもいい)

迷いの代わりに、その思いだけが胸に残った。