イケメン警察官、感情ゼロかと思ったら甘々でした

たった二言。
でも、それだけで、胸の奥にふわっとあたたかいものが広がっていた。

(あの人、無愛想だけど……ちゃんと、見てくれてる)

目を見て、話してくれて。
ちゃんと“気をつけて”って言ってくれて。

当たり前のような言葉なのに、あんなに真っ直ぐにかけられたのは、いつ以来だっただろう。

“ただの挨拶”にすぎないはずなのに、なぜかその一言が、今日一日の疲れをすっと和らげてくれた気がした。

(あんな人が、私のことを覚えててくれた……)

それが、うれしかった。
それと同時に、まだどこかに残っている恐怖や不安が、ほんの少しだけ溶けていく気がした。

きっと彼は、特別なことは言わないし、何も“優しさ”なんて意識してないのかもしれない。

でも、だからこそ――その言葉に、嘘がないと感じられた。

冷たいけど、あたたかい。
そんな矛盾のような存在が、心のどこかに残り続けていた。