イケメン警察官、感情ゼロかと思ったら甘々でした

神谷の胸に抱かれたまま、美香奈は静かに呼吸を整えていた。

大きな手が、背中をゆっくり撫でるたび、
震えていた心が少しずつ落ち着いていく。

「……ごめんね。せっかくの夜だったのに、
変な夢見ちゃって……」

「謝ることなんか、何ひとつない。
君が怖かったって思ったのなら、それがすべてだ」

「……優しすぎるよ、涼介は」

「そうでもない。君のことになると……甘くなるだけ」

そう囁いて、彼はそっと額に唇を落とした。

そのぬくもりに、美香奈は目を閉じる。

「涼介の声……あったかくて、ずっと聞いてたくなる」

「じゃあ、寝るまで話しててやる。
子守歌代わりに、俺の声で」

「……そんなの、贅沢」

「君には、それくらいがちょうどいい」

柔らかな布団の中、神谷は美香奈の背を抱いたまま、
静かに言葉を紡ぐ。

「俺はね、美香奈。君の全部を大事にしたい。
嬉しいことも、悲しいことも、怖かった夜も――
一緒に、抱きしめていきたい」

「……うん。わたしも、涼介と一緒なら……
怖い夢も、もう大丈夫って思える」

そのまま、彼女はゆっくりと身を沈め、
神谷の胸に頬を寄せた。

「……好き。大好きだよ、涼介」

「俺も。君が、世界で一番大切だ」

最後の言葉を聞きながら、
美香奈の呼吸は次第に深く、安らかなものへと変わっていった。

神谷は彼女の髪をゆっくりと撫で、
その額にもう一度、そっと口づけを落とす。

「おやすみ、美香奈」

静かな夜。
外では小さな風の音が聞こえるだけだった。

ふたりだけの時間は、
ぬくもりの中で、ゆっくりと深く溶け合っていった。