イケメン警察官、感情ゼロかと思ったら甘々でした

管理会社の倉庫。

通常は清掃用具や工具類が並ぶだけの棚の一角に、
神谷はわずかな“違和感”を見つけていた。

「これ……なんですか?」

棚の奥、使われていない収納ボックスの裏側に、
古びた封筒が押し込まれるように隠されていた。

刑事がそれを取り出し、封を開けると――
中には、複数の合鍵が束になって入っていた。

「……全部、過去の物件のものか?」

ラベルには、手書きの番号や部屋番号。
中には、管理台帳に登録のない部屋の情報も混じっていた。

神谷が一つの鍵を取り上げ、光にかざす。

「これ……この型番、覚えがあります。
橋口さんの旧宅――被害現場のものと一致してる可能性があります」

刑事が即座に検証チームに連絡を取り、鍵の型番を照合。

数分後――
無線の先から届いた報告が、静かに空気を凍らせた。

『一致確認。該当するのは、橋口美香奈さんの部屋の鍵です』

倉庫の中に、しんと沈黙が落ちる。

神谷はゆっくりと息を吐いた。

「……やっぱり、狙っていた」

証拠は、ここにあった。

“たまたま”ではない、“故意”による侵入の準備。
中原孝志の関与は、もはや疑念ではなく――事実に限りなく近づいていた。