ひとつ、ふたつ、ひみつ。

『は? なんだお前、誰かといんのか』

「い!? いい、いないよ! あっくん、ごめん! やっぱり明日も無理! じゃあね!」

『あっ、おい、こ──』

早口でまくし立てて、あっくんがまだ喋っていたのに、私は一方的に通話を終了させた。

そして、頬をふくらませて、真尋くんを見る。

囁かれた左耳が熱くて、手で押さえる。

「もう、真尋くん!」

「だってこまりが、明日幼なじみくんとデートしようとするから」

「デートじゃないよ。あっくんと出かけるのなんて、友達と遊ぶのと同じだもん」

「明日も、俺といるって言ったのに」

「それは……、ごめん。そうだよね。私が言ったんだもんね」

というか、なんでそこまで私と一緒にいたがるのか、分からないけど。

知らない世界にひとりで放り出されて、頼れる人も私だけで、心細いのかな。

あと、イケメンがふてくされてるの、正直可愛すぎるからやめてほしい。