ひとつ、ふたつ、ひみつ。


私服に着替えて、部屋を出る。
時間はきっちり、30分。

制服でほぼ毎日着ているのに、私服になるとスカートのスースー感が気になってしまうのは、なんでなんだろう。

黒の少し大きめのカットソーに、白地に黒のチェックのプリーツミニスカート。

変じゃない……よね?

リビングに行くと、すでに着替え終わった真尋くんがソファーに座っていた。

昨日さんざん試着を繰り返して買った、暗めな青のルーズシルエットTシャツに、白のワイドパンツ。

真尋くんは身長が高いから、ゆるいシルエットでも脚が長いのがよく分かる。

やっぱり、すっごく似合ってる。かっこいい。
見ているだけで、視力が良くなりそう。

「お待たせ、真尋くん。行こう」

ソファーに座る彼の目線の高さに合わせて、屈んで言う。
そんな私を見て、真尋くんはパチパチと何度も(またた)く。

「真尋くん?」

え、なに?
変?

急に不安になって、自分の背中側を見たり、スカートをさわってみたり。

特別可愛い格好ではないけど、おかしいってことはないと思ったんだけど。