ひとつ、ふたつ、ひみつ。


朝ご飯の後に、ふたりでソファーに座ってちょっと休憩。

私がお茶を飲みながらスマホで漫画を読んでいる隣で、真尋くんは画面が真っ赤なままのタイムマシンのふたを取り、中を分解して、ドライバーのような器具でカチャカチャと何か作業をしている。

真剣な横顔に、目を奪われる。

悔しいけど、やっぱりかっこいいんだよなぁ。

大体いつもニコニコしてるから、その表情がめずらしくて、目が離してはまたすぐに視線を戻してしまう。

「んー、今日も無理そうだな」

タイムマシンのふたを元通りにして、真尋くんは大きく伸びをした。

「難しいの?」

「うん。せめて設計図があれば、簡単になんとか出来るんだけど。いつも、あと少しが上手くいかなくて」

設計図もないのに、“あと少し”なのが、すごいけど。

私が学校に行っている間にも、頑張ってたんだろうな。

「うーん、今日はせっかくこまりがいるから、機械いじりはやめる~。かまって」

「わあ!?」

隣からいきなり抱きつかれて、スマホを落とす。

あっぶな。真尋くんに、お茶をぶちまけるところだった。