ひとつ、ふたつ、ひみつ。

「な、なんで抱きつくのっ!」

「え? 嬉しかったから」

また出た。
その距離感バグった、異世界日本のハッピー習慣。

ぐっと手で押し返すと、意外にも簡単に距離を取れた。
手は絶対に離してくれないみたいだけど。

「だから、こっちでは、すぐそうやってくっついたりしないんだってば」

「えー? やだ」

ついに、やだとか言い出したし。

「真尋くん、買い物から帰ったら今度こそ勉強会ね。絶対ね」

「あ、帰ったら、こまり何食べたい? 俺、なんでも作れるよ」

それは、とても最高ですが。

「……わざとごまかしてるでしょ」

「うん。こまりが困ってるのが、可愛いからね」

「うぇ!? ま、またそれ言った……」

「ん? 今の慌て方も可愛いね」

くっそぅ。
好きでもない人にそんなこと言っちゃダメって、帰ったら説教してやるから。